ここ1年程の間に従業員には2024問題に関して説明をしています。概要としては労働時間短縮に関する法整備となります。時間外労働は最大80時間まで(罰則規定あり)一般の産業と比較すれば改善されて当然と思える様な内容でも実際に運送業界では大きな問題です。
最低賃金は地域により異なるのに、何故?労働時間には地域格差がないのでしょうか?慢性的に渋滞が発生している首都圏を運行する運送会社にとっては非常に大きな弊害です。現状では単に仕事量(出勤日数)を減らす事でしか対応が出来ません。これは月の中旬で時間制限を迎えてしまい。その後の就労は出来なくなります。人手を確保する事が困難な現状では有効な対策案はありません。
適正運賃収受や燃料サーチャージに関して理解を得る努力もしていますが、到底受け入れられるものではありません。
弊社算出では大型車の輸送コストは1時間5000円になります。(最低賃金ベースで)しかし運賃はこれを下回る水準です。更に生活用品を筆頭に値上げが行われていますが、我々にとって車検・車両修繕費用の高騰は更に追い打ちをかけます
ここ数年、車両修繕費が1ケ月の売上を超えるケースが多発しており経営を圧迫しています。
このままでは、働き方改革で労働環境改善の為の政策が、会社も従業員も共倒れになってしまいかねない状況です。
賃金を上げれば、社会保険の会社負担も上がり、会社負担は増すばかりです。
コロナやロシアのウクライナ侵攻による原油高など逆風で八方塞がりの感が強い昨今ですが、粘り強くお客様に理解をして頂き適正運賃収受に向けた取組みをしなければならないと切に思うところです。